解決!アスクミーで専門家がアドバイスした後には、相談者が「もっとくわしい話を聞きたい専門家」を選んでトーク(テキストメッセージのやりとり)に進むことになります。トークでは具体的なヒアリングを行ったり、サービス提案をすることも可能です。つまり、アドバイスしただけで終わらせないためには「この人の話をもっと聞いてみたい」と思ってもらう必要があります。

とはいえ、情報を出し惜しみして「詳しく知りたければトークを開始してください」というアプローチをすると、「この専門家とトークを始めても、有益な情報が得られるかわからない」「この専門家は自分のサービスを売り込みたいだけかもしれない」と警戒心をあおってしまうことになりかねません。

また、「私たちにはこういうサービスがあります。○○円です」と、唐突にサービスの売り込みを行うのも「アドバイスではなく営業されている」と捉えられ逆効果になります。

この段階で相談者が求めているのは、「自分の悩みはどうすれば解決できるのか?」という疑問に対する客観的な真実です。その段階で「売り込みばかりで客観的な意見が聞けない」と思われてしまうと、先に進むことなくコミュニケーションが終わってしまいます。はじめの段階では「相談者が必要としている情報を惜しみなく提供する」ことが必要です。

では、具体的にはどのようなアドバイスを行えば、相談者・専門家両方にとってメリットがあると言えるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

1)最初は「顧客獲得」をゴールにしない。まずはあなたが「この相談について詳しい人」と伝わればOK。
2)専門的かつ具体的なアドバイスをしましょう。「さすが!」という反応が目安です。
3)相談者の置かれている状況を数パターン想像して回答する。入口は「共感」「肯定」「寄り添うこと」。

1)最初は「顧客獲得」をゴールにしない。まずはあなたが「この相談について詳しい人」と伝わればOK。
最初から「この相談者を獲得するぞ!」と意気込んでしまうと、どうしても営業色の強いアドバイスになってしまいます。

たとえば、あなたが「最近仕事で悩んでいます。悩みすぎて睡眠不足になってきました。」と相談を投げかけたとします。寝具のアドバイザーから、「睡眠不足ならマットレスと枕を買い換えましょう。お勧めの商品は○○です。」というアドバイスが来た場合、どう感じるでしょうか?なんだかお金儲けのことだけを考えている人だ、この人に話しかけたらベッドを買わされそうだ…そう感じないでしょうか?

逆に、同じ寝具のアドバイザーであっても、もしこんなアドバイスが来たら、話を聞いてみたくならないでしょうか?

「仕事の悩みは辛いですね。これを何とかしない限り、根本解決が難しいかもしれません。ただ、睡眠不足が原因で仕事の悩みが悪化しているということはありませんか?集中できなくなったり、心が折れやすくなったりするようであれば、先に睡眠時間を確保する方が簡単かもしれません。睡眠を取ることで、解決に向けての良いアイデアが出たり、気持ちが楽になることもあります。今すぐできる手頃な対策としては眠る時の姿勢チェックです。チェック方法は…」

アドバイスする時点では、相談者があなたに興味を持つようにすること。相談者に「頼りになる人だ。話してみたい」と思っていただくことにフォーカスしましょう。

2)専門的かつ具体的なアドバイスをしましょう。「さすが!」という反応が目安です。
一般論を答えても、相談者はあらかじめ調べて知っていたり、あなた自身の差別化にならなかったりします。あなたがその専門分野のプロフェッショナルだからこそわかること、見えることをアドバイスしましょう。相手から「さすが!」「なるほど!」「その手があったか!」といったリアクションを引き出すことができれば理想的です。

その際に大切なのはもう一つ、わかりやすく具体的であることです。

以下の3ステップでアドバイス文面を作成すると、相手の心理状態に沿ってわかりやすく伝えることができます。

①結論を先に書く
②理由や根拠
③解決策の提案

結論を先に書くことで、相手は話の着地点をすぐに知ることができます。「こうすれば、こうなる」というような手段と結果を組み合わせたアドバイスだと、相談者は得られる結果に対してイメージがわくでしょう。ポイントは直感的にわかるようにすることです。すると相手は「なんだか良さそうなアドバイスだ」と感じるとともに、「でも、それって本当?正しいの?」という疑問を抱きます。そこへ、理由や根拠を示し論理的に落とし込みます。さらに、あなたならではの解決策の提案や「こんな考え方もありますよ」と提示することで、あなたの解決力に興味を持ってもらえるようになります。

3)相談者の置かれている状況を数パターン想像して回答する。入口は「共感」「肯定」「寄り添うこと」。
寝具アドバイザーの例でも明らかなように、相談に乗る時には相談者に共感し、肯定・寄り添うことがとても大切です。相談は勇気が必要です。解決するかどうかわからなかったり、抱えている問題について誰かから責められるかもしれないと感じている人も多いのです。そんな時、自分の気持ちをわかってくれて、責めずに一緒に解決してくれる専門家がいればどれほど心強いでしょう。また、自分の悩みを理解してくれる人の話であれば、解決策にも信頼がおけるでしょう。

そのために大切なポイントは2つです。

ひとつは、「質問から推察すると…」「大変でしたね。あなたの相談から考えられることは…」など、相談者の言葉を一度受け止めるということです。逆にいえば「それくらいで悩んでいてはだめですよ」「その解決策は無駄ですよ」など、相手の気持ちを否定する言葉から入ってしまうと、相手は聞く耳を失ってしまいます。仮に相談者が何かあなたの価値観に反したことを言っていたとしても、「なるほど、そうだったんですね。ただ…」と一度受け止めてから話をしましょう。

もうひとつは、決めつけないことです。相談者の相談は時として情報が不十分であったり、専門知識がないために誤解していることもあるでしょう。情報を後出ししてしまう可能性も高いと思います。少ない情報で結論を決めつけてしまうと、正しい解決策に辿りつけなくなったり、相談者の側が心を閉ざしてしまうこともあります。常に傾聴の姿勢が大切です。